柊っていう

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ミステリーが九割。Webデザインの仕事をしながら読書とゲームと漫画を嗜む日々。

【5選】ミステリー・読書初心者におすすめしたいミステリー小説

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ミステリー・読書初心者におすすめしたいミステリー小説

   タイトル通り、小説はよく読むけどミステリーというジャンルの小説をあまり読んだことがない方。またはそれ程読書をしてこなかったけれど、ミステリー小説を読んでみたいという方。どちらの初心者の方にも読みやすく、入り込みやすいミステリー小説を厳選しておススメ致します。
   ミステリー小説といえば、占星術殺人事件」や「十角館の殺人」、「星降り山荘の殺人」など挙げ出したらキリが無いほど名作がありますが、今回は主によみやすさを重視しておススメして行こうと思います。上記作品もミステリー好きならば押さえておきたい作品ではありますが、なにぶん一冊の分量や言い回しなど少し難しい部分もありますので、慣れていない方は序盤で躓いてしまう可能性もあります。勿論、最初から全力で楽しめる方もたくさんいらっしゃるとは思いますが…!
   ミステリー小説とはどういうものか。端的にその面白さがわかる小説をご紹介させて頂きます。読みやすさとかではなく、上記で述べたような絶対押さえておきたいミステリー小説が読みたい!という方は、他ミステリー小説厳選まとめをご覧下さい。当ブログでもそのうち書くとは思います。

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ロシア紅茶の謎(著.有栖川有栖

作詞家が中毒死。彼の紅茶から青酸カリが検出された。どうしてカップに毒が? 表題作「ロシア紅茶の謎」を含む粒ぞろいの本格ミステリ6篇。エラリー・クイーンのひそみに倣った〈国名シリーズ〉第1作品集。 奇怪な暗号、消えた殺人犯人に犯罪臨床学者・火村英生とミステリ作家・有栖川有栖の絶妙コンビが挑む!

   有栖川有栖先生による「国名シリーズ」第一弾。全6篇からなる短編ミステリーです。
   この小説でおススメしたい点は、ミステリー小説ではお馴染みであるホームズとワトソン役がいるということ。設定としては物凄く読みやすく、またこの一冊だけで六つものミステリーを読めるというのが嬉しいところ。
   探偵とその助手の仲の良さや軽快なやり取りは、難しそうなミステリーにもストレス無く読むことが出来ます。いきなり長編はちょっと……という方には凄くおすすめです!
   また、助手役:有栖川有栖、探偵役:火村英生をメインとしたシリーズは多く出版されていますので、一冊読んでみて気になった方は是非他の作品も読んでみて下さい。

謎の館へようこそ 白

テーマは「館」、ただひとつ。 今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。 奇怪な館、発生する殺人、生まれいづる謎、変幻自在のロジック――! 読めば鳥肌間違いなし。謎は、ここにある。新本格30周年記念アンソロジー第二弾。

   アンソロジー第二段と書いてありますが、こちらも短編集なので順番は気にしなくても大丈夫です。
   ミステリー作家陣六人によって「舘」をテーマに書かれた小説集。いろんな作家さんを一度に読めることは勿論ですが、なんといっても醍醐味は「舘」。ミステリー小説を読んでいく上で、「舘」で起こる事件、「舘」の関わる事件は避けて通れません。
   この小説では各作家さん達により、様々な切り口で書かれた「舘」のミステリーが見所です。密室あり、青春あり、サスペンスあり。作家買いをされる方は、こういった複数の作家の方が書かれている短編から自分に合うストーリー・文体の方を見つけるのもいいかもしれません。
   因みに、この小説で私が個人的に一番おすすめなのは周木律先生の『煙突館の実験的殺人』。周木律先生はもともとデビュー作もいわゆる「舘」もので、こういったトリックを得意とされています。面白くないわけがなかった。

ロートレック荘事件(著.筒井康隆

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが…。二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。一人また一人、美女が殺される。邸内の人間の犯行か?アリバイを持たぬ者は?動機は?推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へと誘う。前人未到のメタ・ミステリー。

   作者は時をかける少女を書いた筒井康隆先生。時かけは小説を読む人に限らずとても有名な作品ですよね。そんな筒井先生が書く「ロートレック荘事件」はミステリー小説を読むなら絶対に押さえておいて欲しい作品です。
   かなりページ数の少ない短い作品ではあるものの、その物語の質は高く内容量の多い作品となっています。叙述トリックという、ミステリー小説で扱うトリックとしては代表的なものを使用した、大胆な仕掛けが物語には施されています。ミステリー小説として、絶対に読んで損はない小説
   こういった手法のトリックは多くの作品で取り入れられていて、ミステリーを読み慣れた方ならば途中でトリックや犯人がわかる方もいるかもしれません(この記事を読んでいる方はそういった方は少ないかもしれませんが…)。けれどそれは今でこそ読み慣れたものではありますが、まだ新本格ミステリーなるものが流行る前に書かれていたことを思うと、当時読んでいた方は度肝を抜かれたでしょうね……。

探偵ガリレオ(著.東野圭吾

突然、燃え上がった若者の頭、心臓だけ腐った男の死体、池に浮んだデスマスク幽体離脱した少年…警視庁捜査一課の草薙俊平が、説明のつかない難事件にぶつかったとき、必ず訪ねる友人がいる。帝都大理工学部物理学科助教授・湯川学。常識を超えた謎に天才科学者が挑む、連作ミステリーのシリーズ第一作。

   天才物理学者・湯川学とその友人刑事・草薙俊平によるガリレオシリーズ
   ドラマや映画でご覧になった方も多いのではないでしょうか。ガリレオでは原作小説と映像作品では異なる点が多々あります。最も大きな違いと言えるのは、探偵役である湯川の相棒的(のような)存在が異なること。小説では後々ドラマで相棒役をしている女性刑事も出ますが、映像作品では原作小説で相棒役をしている友人の男性刑事は出てきません。そういった相違も含め、まだドラマや映画しかご覧になったことがない方にも楽しんで頂けるのではと思います。
   ガリレオシリーズ第一作目は全5篇からなる短編小説です。湯川が初めて警察の捜査に協力する話が入っています。一般的なミステリーとは一風変わった、物理を駆使した推理小説。私自身物理が得意ではなく推理部分が難しいところもありますが、そんな物理が苦手な私でも楽しめる小説です。しっかり解説もしてくれますし、一作目は短い短編集ということもありとても読みやすいです。
   読んでみて気になった方は、是非ガリレオシリーズの他作品もご一読を!

ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~(著.三上延

本を読めない「体質」の五浦大輔は、母親に頼まれた古本を売るために、鎌倉の古本屋「ビブリア古書堂」を訪れる。なんとか出会えた店主は、古本屋のイメージとは合わないきれいな女の人だった。だけど、初対面の人とは口もきけない人見知りで…!?ただ、本の知識だけは並大抵ではなかった。大輔が持ち込んだ本にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは“古書と秘密”の物語―。

   本屋で平積みされていることも多く、話題にもなったので知っている方も多いと思います。出版しているメディアワークス文庫というレーベルは、元々ライトノベルを出版してきた電撃文庫から文芸ものとして分かれたものです。レーベルは分かれましたが、美麗なイラストが付けられることが多く印象強いキャラクターのいる作品も多いので、ライトノベルを読んで来た方・一般文芸のみを読んできた方、どちらにも受け入れられる作品が多く出版されているように思います。
   「ビブリア古書堂」では主人公、栞子が古書を通じて謎を解き明かしていきます。ミステリー小説というだけでなく、全4篇からなる話のそれぞれがとても心温まる作品となっています。殺伐とした推理小説ではありません。心理描写が丁寧に書かれていて、とても美しい小説。
   また、ここで出てくる古書は実在するものを扱っているので、読み終わった後に作中で出て来た小説を読みたくなることも(読みたくなりました)。難しく捉えず、今まで触れてこなかった古書に興味を持たせてくれるところも魅力的です。
   こちらの作品もシリーズとなっていますので、一作目を読んで更に続きが気になった方は是非二冊目も読んでみて下さい!

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まとめ

   以上が、私が選んだ手軽で読みやすく、物凄く面白いミステリー小説です。他にもミステリー小説としては外せない有名なもの、面白いものはたくさんありますが、今回は読書・ミステリー初心者にターゲットを絞った小説の紹介でしたので、私の独断と偏見で五つの作品をご紹介させて頂きました。一つでも気になった小説が見つかった方は、是非お手にとって読んでみて下さい。シリーズものが多いので、一作気に入ると必ず続刊を読みすすめてしまします…!
    おすすめしたいミステリー小説はまだまだありますので、絶対押さえておきたいミステリー小説含め、今後様々な作品をご紹介していければと思います。

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